総入れ歯
総入れ歯に対する患者さんの最も重要な要件のひとつとして、よく吸着してよく咬めるという事があります。当院ではそれを、型を取る事とかみ合わせにより、なるべく患者さんの要望に応えていきます。
下の写真は、それぞれの患者さんにあわせて作られたトレーで型を採った後の写真です。プラスチックを軟化させて型を採っていき、最後にシリコンで型を採ります。型を採り終えるまで、だいたい1時間以上かかります。
その後、咬み合せを採り、歯を仮の状態で並べてみて合っていれば、入れ歯が完成します。
完成した入れ歯を調整するときに、独特の咬み合せを与えることによって、入れ歯に吸着力を付けます。
上記の様に製作した入れ歯でも、下の総入れ歯は、どうしても吸着が悪く、色々なところにあたりがでて、なかなか良く咬めない場合が多い様です。この様な場合、当院では粘膜にあたるところを、シリコン加工した入れ歯をすすめています。
この入れ歯の製作方法は、いままで使っていただいた入れ歯にシリコン加工するので、比較的簡単に作製できます。
よくポリデントなどの入れ歯安定剤と同様な物と思われている人が多いと思いますが、シリコンを入れ歯に化学的に着けた物なので、安定剤のように何度も着けたり剥がしたりする必要がありません。
通常の入れ歯安定剤は、軟らかい弾性材が強くあたる所には薄く、あまりあたらない所には厚くなりがちです。しかし、このシリコン加工技術は、あたる所もあたらない所も均一な厚みのシリコン弾性材で覆われるため、入れ歯が通常の安定剤に比べて、あたったり痛くなりずらいです。
また、ある程度均一に咬む力を顎の骨に伝えるため、顎の骨が吸収しずらくなります。
また、咬んでも痛くないため、通常の硬い入れ歯に比べて咬む力が、倍位になります。
下の総入れ歯が痛くて良く咬めない人には、是非試してみてください。